★春日 瑠華★オーディション調査員手記

 私は今回もHIPアイドルオーディションの出場者の調査に 向かった。情報提供者「ツカサ♀」の友人に、春日瑠華ちゃんという子が いるらしい。
 その提供者の情報によると、おっとりとした感じの女性 らしく、勉強もスポーツも万能。学園内でも人気があるという。

 こっそりと彼女の教室を覗いてみる。私は部外者なので廊下の 窓からそっとだ。

・・・。

   ・・・言われた席のところに、彼女らしい子がいた。
それにしてもなんだかぼーっとした表情。勉強は出来そうだけど、 運動は出来なさそうに見えるのだが・・・。
 しかし、その眠そうな表情が、どこか色っぽさを感じる。

 ふと、寝ぼけ眼で持った瑠華ちゃんペンがこつんと床に落ちた。 しばらく何か考えていたが、彼女は拾わずにもう1本のペンを ペンケースから取り出した。・・・本当にマイペースな子だ。

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 放課後、空手部らしき部室で何かいざこざが起こったようだ。行ってみると、何人かギャラリーが集まっていた。

男子「出てけって言ってんだろ!?女となんかやらねえっての!」

 男子の前にいるのは、情報提供者の子のようだ。両手を腰に当てて 男子をにらみつけていた。

ツカサ「あんたのその態度が気に入らないのよ!女だって空手くらい 出来るんだぞぉ!?ね?ルカ!?」

瑠華「え・・・?いや、自信ないよ・・・。」

男子「てめえら何度言ったらわかんだよ!?テコンドーだテ・コ・ン・ドー!!」

 テコンドーだったか・・・同じ胴着だから分からなかった。 どうやら、因縁つけて瑠華ちゃんを対戦させようとしているらしい。

ツカサ「万能少女なんだからテコンドーだろうがコンドームだろうが なんでも出来るっての!とりあえず着替えさせるから待ってな!」

 ぽんぽんとまくし立てて瑠華ちゃんを部室の更衣室に無理やり詰め込む。瑠華ちゃんは戸惑った表情をしながら半ば諦めムードのようだった。言われるがままに更衣室のドアを閉め着替えを始める。

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瑠華「ツカサぁ・・・。」

 ドアから顔だけをヒョコンと出して、弱弱しく声を出している 瑠華ちゃん。顔がほんのり赤くなっている。

ツカサ「いいからとっとと出る!!」

瑠華「いや、その・・・うわっ!」

 引っ張られると、どこか違和感のある服装だった。胴着の胸元から 零れ落ちそうな胸も強烈だが、妙に膝下が 短いパンツを穿いている・・・というか、穿いてないようにも見える。
ギャラリーも、彼女のあまりの姿に騒然としていた。

瑠華「下・・・忘れちゃって・・・。」

ツカサ「何だよドジだなぁ!!いいや、始めよう!どうせブルマーとかは穿いてるんでしょ!?」

瑠華「え、それが、その・・・」

ツカサ「ほら、ファイト!!」

瑠華「えぇ・・・!?」

 どうやらツカサにいつも振り回されているようだ。少しかわいそうだが・・・。挑戦状を叩きつけられた男子は呆れた表情で立っていた。

男子「素手でやる気かよ?あぶねえからグローブつけておけよ。素手で 下手に殴ったりしたらてめえの指折れるぞ?お前は8オンスで、俺が16オンス&素手だけなら少しは楽しめるだろ。」

 良く分からないが、結構なハンデを主張したようだ。グローブを なれない手でつけている間も、周りの視線は彼女の胸元と太ももに 向けられている。

ツカサ「よし、準備OK!いつでも始めて!」

瑠華「えぇ?でも、ルールも分からないよぉ・・・。」

ツカサ「とりあえず殴ったり蹴ったりして倒せばいいんだよ!」

瑠華「なぐったり、蹴ったり・・・?」

 内股でモジモジさせながら試合場に追いやられる瑠華ちゃん。 男子も軽いステップをしながら試合場に立つ。

男子「こういうフザケタ遊びは嫌いなんだ。本気で殴るから 覚悟しろよ?」

瑠華「うぅ・・・なんでこんなことに・・・。」

 礼とかも知らない情報提供者のツカサが大声で「始め!」 と発声。明らかに準備の出来ていない瑠華ちゃんの前で、 男は大きく足で弧を描く。まるで踊りを踊っているかのような しなやかさで風を切る。彼女を牽制。

ツカサ「お前!キックしないんじゃなかったのか!?」

  男子「ちょっと柔軟ついでに足動かしただけだよ!蹴りは当てないから安心しな。」

 じわじわと歩を進めて瑠華ちゃんを追い詰める。後ずさる瑠華ちゃん。これ以上下がったらリングアウトのところで足を止める。

男子「少し痛いぜ?」

 なれた動きで左手が瑠華ちゃんの顔をめがけて飛んでくる。 ジャブ程度のスピードとはいえ、当たれば初心者の女の子にはひとたまりも無いはず。

ズガッ!!

鈍い音を響かせて命中した。



瑠華ちゃんの蹴りが・・・。

 カウンター気味の綺麗なキックが相手の顔をひねる。瑠華ちゃんの 表情はその時引き締まっていて、さっきまでとは違うオーラが漂っている。 蹴られた相手はヤバイ方向に首が曲がっている・・・大丈夫かしら。

 救急車だなんだと大騒ぎしている間、私の目には見えないはずの 残像が見えていた。綺麗に締まった割れ目・・・。パイパンかと 思うほど薄い陰毛。サーモンピンクの肛門までもが私の頭をかすめる。

 一瞬の出来事であったのと視点からして、ギャラリーは見えなかったのだろうか、気づいたのは 私だけの様だった。瑠華ちゃんは、倒れた男に声をかけながら 首を無理やりねじり戻そうとしていた。無理にはしないほうが・・・。



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